月山の花だよりと登山道情報7/1
2014年 07月 02日
天気予報では昼までは曇晴で、午後三時頃から夕方雨だったのだが、月山は山形を出る時から見えておらず、博物園近くの駐車場で準備中に雨がしとしと降りだした。
小雨だし、予報からするとすぐ止むかもと雨具着ないで歩き出したが、結局稜線に出るまではほとんど降っていた。
沢沿いは雪がたまるので、標高が低いところでも、まだけっこう残雪があります。雪解けが進んだことで、先週よりもさらに歩きにくくなっていました。
装束場の前後は特に沢を何度か渡りますが、傾斜のきつい雪壁や、道に覆いかぶさる雪で、神経を使う場面かあります。
小屋手前の小さな湿原の池でヒキガエルがカエル合戦していたが、ちょうど雨脚が強くて撮れず。
面倒で雨具の下を着ないで歩いていたので、ズボンがすっかり濡れい、装束場の小屋で手ぬぐいで水をふき取ってからカッパズボン着用。
小屋内部の蛇口もトイレの水も出ませんでした。トイレ借りる場合、紙はなるべく持ち帰りましょう。
装束場より博物園側には道しるべがないが、羽黒~湯殿山神社で歩く方たちのために小屋より上には赤ペンキ、赤テープ、ロープによるマーキングががっつりしてあった。
先週は登山道の入り口に赤テープがあるくらいだったので、ガスると見えなかったが、山開きに備えてマーキング強化したのでしょう。
ちょうど小屋から先で雨が止んだら濃霧になってしまったので助かった。先が見えないと登山道の入り口のないほうに雪渓を進んだり、気づかず通り過ぎて戻ったりしがちなので。
稜線では紫の濃いハクサンチドリがほとんどだが、この辺はハクサンチドリの色の変異が多い。
ゴゼンタチバナ
マイヅルソウ
先週2つしか咲いていなかったキヌガサソウは、花が増えたが、まだ満開には早かった。
小屋を過ぎても、ちょっと嫌な雪の壁がありますが、とりつきしやすい場所にマーキングされていた。
でも、雪の状況は一日一日変わるし、マーキングも消えてしまうので、この時期の装束場コースを知らない方で残雪期の山に慣れていない方は安易に入らない方がよいと思います。
ズダヤクシュ
アカモノ
月山では少数派であまり目立たないコケモモ。今まで気づいていない場所にもあった。
やれやれやっと稜線に出た。思ったよりだいぶ時間がかかってしまった。視界がないので長い道のりに感じた。いや実際長いけど。体力も落ちているのかなー。もう若くないから一年前と同じに歩けるわけではないってことか。
ヨツバシオガマが咲き始めた。夏ですなー。
シラネアオイの種
ウラジロヨウラク
先週まだ雪解け直後だったあたりにヒナザクラやミツバノバイカオウレンが咲き始めていた。
牛首で12時過ぎくらいになったので、神事に参列していた方たちが下ってくるのとすれ違うようになった。
志津の皆さんや、ガイドさん、環境省のレンジャーさんなどに会えた。お久しぶりですと挨拶するだけだけれど、なんとなく嬉しいものです。
先週はまだほんの少ししか咲いていなかった鍛冶月光のコツガザクラがだいぶ咲いてきた。
エゾノツガザクラよりのピンク濃い目のものから、アオノツガザクラよりのぷっくりふくれてピンクの薄いのとタイプいろいろ。
もうすぐ山頂というところで、ガスが切れて一瞬青空が!
思わず歓声をあげて立ち止まるが、すぐまた真っ白になる。また晴れそうなのでちょっと待っていると、近くでやはり青空に足を止めた男性のザックからにゃーにゃー鳴く声が。
許可を得てザックカバーを開けたら、かわいいににゃんこが。どこへ行くにも一緒なのだそうで・・・
あいにくの天気でにゃんこはずっと外が見られず気の毒な一日でしたな。まー、じりじり暑い方が酷か。
完全には晴れないが、こんな感じで時折ガスが切れてくれた。長くは続かないが、タイミング的にはいい時に行ったようだ。昼で下山したかたはずっとガスと雨だったでしょう。天気予報に反して夕方からさらに天気がよくなり、この日泊まった方は最高だったみたい。
クロユリ目当てに来たという登山者で、ほぼ満開のクロユリに全く気付かない方たちが・・・
ユリだから大きいと思っていて気付かなかったと。それと、毎年8月になって「クロユリ見に来たんですが、どこに咲いてますか?」とか。これだけ便利に情報が入手できる時代なのだから、ちょっと検索してみればと思わないでもない。
せっかくなのでクロユリとちびうさ。毎年のようにやってるか(笑)
先週見事だったハクサンイチゲやチングルマは勢いがなくなったが、また違う場所で次々咲きます。雪が融けたところからまた始まりますから。
金姥で元気がなくなってきたミヤマウスユキソウも、山頂では今が盛りな感じでした。
この場所にツガザクラがあるのに長年気づいてなかった。ちらっと眼に入ってもアカモノと思ってスルーしていたのかもしれない。あほだ・・・
広い山頂の花を一通り楽しんだ後で、ほとんどの方が下山して静かになった頂上小屋へ。
例年に比べて開山祭参加者がかなり少なかったとかで、準備したタケノコが余り、いつもは3本のところ、倍入っておりました。このぶっといタケノコの入った味噌汁のほか、タケノコの天ぷらもおいしいです。
頂上小屋に泊まると食べられますよ。
おいらも毎年必ず一度は泊まる。日帰りで行ける山だけれど、この小屋のご飯のおいしさと、山頂からの夕陽、星空、ご来光の絶景は泊まりでなければ見られない。
避難小屋に一切合財背負って泊まるまでの体力がない方や、山初心者の方にもオススメします。(寝具や食事はあるから荷物軽くて済みますが、しっかりした登山靴、上下セパレートの雨具、防寒具は必須です)
下山は姥ヶ岳経由。
まだ稜線のニッコウキスゲはわずかに咲き始めたばかりで、ハクサンイチゲ下火で端境期な感じですが、7月中下旬になればニッコウキスゲがたくさん咲いて見応えが出てくるでしょう。
ハイマツの花
リフト上駅まで下ったら下は晴れていました。画面右側にまだおっかなびっくりでそろそろと下る方たちが小さく写っています。
軽アイゼン着用しても滑って恐る恐るの方。アイゼンなし、靴も軽登山靴でキックステップきかない方。
バランス感覚のよい人で、雪が柔らかめの時には半分わざと滑りながら下山もできますが、雪の固さは行ってみないとわからないですし、雪に慣れてない方は軽アイゼンつけていても歩くのが大変そう。
雪の歩き方を知らないから甘く見てアイゼン借りない方も多いように思います。
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リフト下の下りは膝に来てつらい。特に下半分が傾斜がきつくてこたえますが、花も見られますのでがんばりましょう。
工事の様子。ここはブユが多くて大変だー。
この時間帯は雨の予報だったのに、どんどん天気よくなる。
町営バスで志津野営場前まで移動です。先週と違う運転手さん。あれ、見たことある人だなーとお互い気づく(笑)以前は毎年博物園の屋根が壊れないように、重機で屋根と地続きになっている雪を掘っていた方でした。
もう夕方5時半過ぎ。ぽつんと長靴とタケノコの皮が入ったごみの袋が残されていた。山のめぐみをいただくのに、山に感謝の気持ちがないのだろうか?時々雨具や弁当ゴミなども登山道に放置されていたりする。
山で過ごして気分よく下山してきたのに、こういうのを見るとがっかりだね。
随時自分が知っている登山道の状況などもアップはしますが、基本このブログは自分の覚書のためのものですし、月山のことを全部知っているわけがないですし、常にタイムリーに情報をあげられるわけでもないので、あくまでも参考程度にしてくださるようお願いします。
登山道の安全性については、ここではあくまでも個人的な感想を書いているだけなので、リフトの会社や町の観光課などにお問い合わせいただければと思います。
相変わらず、わんこのマネージャーが忙しいかな?
このブログをご存じだったんですね。たまに忙しいとさっぱり月山だよりでない時期もありますが、基本通年で月山エリアによく出没しております(西川町側)ので、また遭遇できるかもしれませんね。
ゆきうさぎ職人は、もう一人いるので、おいらがいない日にもちんまり月山のどこかにいることがあります。