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気がつくといつもここにいる・月山依存症末期患者の日記


by akanezumi1984
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なんだか実感がない・・・

アウトドア義援隊の天童拠点は昨日みんなで大掃除し、昼は大鍋のトン汁を囲んだ。
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倉庫二階のテント村にいつも20人前後泊まっていて、朝食、昼食(出かける人には
おにぎり)、夕食を準備していたが、昼は日帰りのボランティアさんたちと一緒に食べて
いた。みなさんお弁当を持ってこられるので、こちらは暖かい汁物だけ提供。
最終日はトン汁。久しぶりに一番大きな鍋で作った。外で食べる予定が、風が寒くて倉庫
の中に変更。
食後、まとめ役のYさんから「これまで被災地に行ったことのある人から、一人ずつ話を
してもらいましょう」と提案され、一番最近行った人から順々に自分の経験を話した。
みなさん、現地に行ったときも、帰ってきてからも泣いたりしなかったのに、話している
うちに声が震え、思わず涙が出そうになるのだった。最後の方においらも石巻で被災
家屋の片付けをしたときの話をしたが、もう2週間以上たって普通に話せると思っていた
のに、やはり話しているうちになぜか涙がこみあげてきて困った。
ほんの一日被災地に行っただけでこれなのである。
毎日をあの景色の中で暮らしている方たちは、そして長期間ボランティアや工事などで
滞在している方たちが心に受けるダメージははかりしれない。
地震直後、初めてテレビで映像を見たとき激しい衝撃は受けたが、自分の目で見て、匂い
をかいで、ほこりをまきあげる風に目を痛くした一日は、自分もここに暮らしていたらとい
う思いがいっそう胸をしめつけるのだった。
いろいろな人のそれぞれの思いを受け止めることができてよかった。
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下の倉庫に比べるとずいぶん狭いと思っていたテント村の部屋は、テントがなくなったらこんな
に広かったのか・・・と愕然。
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キッチンスペースはこんなに狭かったんだな。あの張り紙もなくなって寂しい。
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連日ボランティアに来てくれていたF氏が、最後に作品一掃セール。最終メンバーでそれぞれ
これはというのをお買い上げ。一番狙っていた白いどんぶりはS君に先をこされたが、それより
少し小さいのと、カップと小皿(チャイとティーバッグ受けによさそう)、皿を購入。
なんだか実感がない・・・_f0118332_22484040.jpg

今日の昼まで最後の最後の後片付けをしていたのに、既に夢のように感じるアウトドア義援隊。
これが証拠の品となる。モンベルさん「アウトドア義援隊」ロゴ入りタンブラーを準備してくれて
いて、ボランティアに参加したみなさんに記念品としてくださった。昨夜の交流会に参加した人の
多くが、せっかくだからと辰野会長にサインしていただいた。
腕章は、今後個人で被災地に立ち入るようなときに、腕章があったほうが活動しやすいだろうか
らと、持ち帰り可になったのだった。

Just do it!

あれこれ考える前に動くことが大事なときもある。たくさんの人が被災の直後から現地に入り、
動いていた。
初動はきわめて重要です。でも、このような大きな災害の時には、ずっと後々まで支援の手が
必要になるので、時間がたってから動いてくれる人だって重要です。

自治体にボランティア登録しても、なかなか要請がなくて待っている間に休暇が終わってしまった、
そんな近くでやっていたのなら行けばよかったという声を聞いた。んー、残念。
ボランティアに来てくださった方の多くはモンベルの存在とは関係なく、テレビや新聞で紹介され
たのを見て、天童なら近いから行ってみよう!と来てくださった。
誰もがザックに寝袋詰めて何日も出かけっぱなしにできるわけではないし、大量の支援物資を
準備できるわけではない。
アウトドア義援隊では、今回山形周辺の人が気軽に日帰りで都合の良い日に参加でき、小口の
支援物資も直接持ち込んでも郵送してもよいという点で、「なにかしたいけれど、どこに行けばよ
いのか、こんなに少しで受け付けてくれるのか」という善意を受け止めることができる、よい受け皿
だったと思う。
どっぷりと3週間はまったおかげで、県内外のいろいろな人に会えたことも貴重な経験となったな
ぁ。

でも、なんだか終わったという実感はあまりない。
天童の拠点がなくなり、とりあえず明日行くところはなくなってしまったし、みんなと会えなくなった
ことはとても寂しいのだが、実際アウトドア義援隊は仙台で活動が続くし、自分自身もまだこれか
らも機会を作って現地になにかしに行くつもりなのだ。
だから、まだ終わっていない。

泊まりで、あるいは通いだけれど毎日がっつりと活動していた仲間たちのほとんどが「また行く」
と言って去って行った。
Commented by taro at 2011-04-19 16:30 x
支援活動お疲れ様でした。自分は一度だけの参加でしたが、これからも自分なりの協力をつづけていきます。まずは疲れた心身を癒しに山に入ってください。
Commented by akanezumi1984 at 2011-04-19 19:43
taroさん?誰かと思えば・・・〇太郎さんでしたか。
5/2は一緒のチームになりそうですね。よろしくお願いします。
Commented by たかはし at 2011-04-19 21:05 x
あつい、いい日記です 
Commented by akanezumi1984 at 2011-04-19 21:14
たかはしさん、ひんやりした倉庫内で、あつく燃える人々と接した日々でしたね。
Commented by おばさい at 2011-04-19 22:46 x
私も自治体に登録していたのですが、やはり要請はありませんでした。で、このままではいけないと思い、原発の近くから収容された犬を預かることにしました。飼い主によると、30分以内に避難しろ、車は使わずバスに乗れ、すぐに戻れるからとの説明でほとんどの人たちがペットを置き去りにせざるを得なかったのだそうです。そういうペットを救出しているNGOに連絡を取り、福島市まで迎えに行ってきました。最初は犬を助けるだけのつもりでしたが、私が犬を預かると飼い主も少し安心できることが分かりました。私ができる在宅の支援ということで。
Commented by akanezumi1984 at 2011-04-19 22:54
おばさいさん、仕方ない部分もあるのかもしれませんが、やはり自治体の動きは後手後手になりがち。
天童の義援隊にずっといたカメラマンさんが今、福島の原発付近に取材に行っていますが、飼い主が放してから避難したのか、自力で逃れたのか、たくさん歩いているそうです。誰か餌をあげるとばくばく食べてまたどこかへ歩いて行くと言います。より多くのペットたちが救出されるとよいのですが・・・
by akanezumi1984 | 2011-04-18 23:21 | つぶやき | Comments(6)