相棒の夢実現の日
2011年 02月 27日
勝てるわけがない。ま、タイムより参加することに意義があるのだが、雪旅籠の日程とかぶっ
ているし、参加してくれる物好きがほかにいるとも思えず、あきらめかけていたが・・・
Rちゃんと客人Sさんが稀に見る物好きで話にのってくれたため、実現。二人ともありがとう!
てなことで、「春を掘り出せ!第二回地面出し競争 World Cup in 肘折」に参加。
チーム名は「ほっづこっづで雪ちょし隊」監督としっぽ人間4人の計5人で参戦。
これが優勝するともらえる金のスコップ。燦然と輝いております。
開会式の後は、フィールド予選の「ソリンピック in 大倉山シャンツェ」。各チームから代表3名で
ソリの距離が一番長い人の記録を取り、記録順に場所取りができる。といっても、どこを掘っても
変わりないので、実質的には予選の意味はありません。場を盛り上げるためですな。
日ごろの尻滑りの成果で、おいらはK点越えで「やった!」と喜んだが、だんだんコブもならされ、
雪が硬くてスピードが出るので、その後もK点越え続出であった。まぁ、途中でふっとんだり、
ひっくり返ったりも続出なので、余興として楽しい。
ソリンピックの後、いよいよ本番。全員真ん中に集合し、ほら貝の音を合図に自分の陣地に
ダッシュし、掘って掘って、掘りまくる。
作戦では最初スノーダンプである程度まで掘るつもりが、雪が硬過ぎて刺さらず、最初からスコッ
プで切り出さなくてはならなかった。切り出した雪をダンプでどんどん外側に出してもらう。
穴が深くなると、雪を上に出すのが大変になるので、外にいる人は出された雪をさらに外側に
出したり、穴の縁を掘り下げたりするが、どんどん態勢が苦しくなる。監督に専念すると言って
いたイシさんだったが、思わず見ていられず参戦。
チーム登録は6名までだが、フィールド内で掘っていいのは4人まで。さらに穴の底にいる人は
一番疲れるので、時々交代しながら掘り進む。
あともう少しか?と思ってからが長い、長い。驚異的な速さで1位、2位が僅差でゴールしたが、
その後は間があき、ぽつり、ぽつーりと。
ようやくスコップの先に土が! その土とチーム名の書かれた看板を持って大会委員長の元に
走り、土を手渡してゴール。おいらたちは8位。
周りにはまだまだ当分終わりそうにないチームがいくつもあったため・・・
大蔵君風のてっぷり雪だるまとうさだるまを作ってしまったのであった。
おらだが掘り出した春。さすが隊長(相棒)、看板撤去後もおらだのだとわかるように、マーキン
グしてあります。
最後の方のチームがゴールするまではかなり時間があり、雪だるま作った後、お姉さんが
配っていたトン汁にありついたり、速かったチームの穴を研究しに行ったり。
自分たちの掘った穴に入って記念撮影。ちなみに今日の積雪はおよそ2.5m。すぐ近くにアメ
ダスの観測ポイントあり。(この後、それぞれのチームにより穴はまた埋め戻された)
今年は雪が多い&硬いで、遅いチームは昨年より相当遅かったが、トップ2チームは手ごわい
雪にも関わらず6分台と驚異的速さだった。パワーだけではなく、シミュレーションも大事なのだ。
参加賞はタオルと温泉入浴券でなかなか気が利いてます。
金のスコップはもらえなかったけれど、いい大人たちが真剣に雪で遊ぶ一日は実に楽しかった。
隊長である相棒も「夢がかなった」と満足の様子。チーム参加の催しは、一人だけでは参加で
きないからね。
この競技、第二回と銘打っているが、実はその前に28回の歴史があるのだそうだ。もともとは
小学校の運動会で行われたもので、学校の廃校とともになくなるところだったが、地面出し競争
だけ独立して残された。(生徒数の少ない学校の場合、生徒の親だけでなく地域ぐるみでの
行事になる)廃校になった学校のグラウンドで「地面出し競争 World Cup in 肘折」になって
から二回目なのだが、30年続いた伝統競技なのである。
ゆきはたごといい、雪掘りといい、
イベント盛りだくさんですね。
で、件の金のショベルは、
蔵王のお釜に鉄のショベルと落っことしても、貰える?
こっづだべな。
鉄のスコップ落として、お前が落としたのは金のスコップかー?と聞かれ
てそうですと答えたら、さびて穴だらけのスコップでくらつけられっから。
あっぱれ!な成績。
おしゃれなプラカードといい、気の効いた参加賞といい、
洗練されたこの大会のロゴマークといい、受け継がれる金のスコップ、来年も出れるといいですね。
いで、疲労困憊。除雪で怪我されたり、亡くなる方もいますが、毎年
積もるものは積もる。そこで遊び心が発揮できるのって素敵なことです
よね。