ワシが鶏を食らい、人はキジを食べ
2011年 02月 20日
お手伝い。おいらは、生餌の鶏投げ係。重要任務なのだ・・・が、その前にもう一つ嬉しい任務が。
イヌワシのコンロンが足紐の皮を食いちぎってしまったので、新しいのと交換。その間の足押さえ
係。イヌワシの足をつかめるなんて、めったにできるものではありません。
イヌワシの森倶楽部のTさんも来て、やりましょうか?と言ってくれたので「Tさんにやってもらって
写真を撮るか、自分がやるか」一瞬悩んだけれど、ちゃっかりと自分でコンロン押さえてTさんに
撮影してもらうことに。コンロンしっかりカメラ目線(笑)
おとなしくしてるなと油断していると突然羽ばたき、一瞬にしてコンロンの体が浮きます。へたすると
押さえていた人がひっくり返るとか。
準備整い、鷹匠さんはワシと丘の上に待機。おいらは鶏を隠し持ち、雪の陰に待機。今回は
地元の保育園や児童館の子どもたちが対象で、子どもたちだけで70人以上。引率者やスタッ
フで100人くらいが雪の壁の後ろにしゃがんで今か今かと待つ。
鷹匠さんの合図で、鶏を放り上げると、みな、固唾を呑んで見つめるが、コンロンはあらぬ方向に
飛んで行ってしまった。空腹なのだが、人が多すぎて警戒しているのだ。いつもはあまり物怖じ
しないのだが、さすがに大勢過ぎたか?
鷹匠さんの指示で、呼び戻し用に鶏持って丘の上へ駆け上がる。んがっ、かんじき履いてなかっ
たので事前に道つけしてあったところ以外は腿まではまるので、ショートカット不可。途中まで
鷹匠さんに戻ってもらって鶏渡し、無事ワシ回収。
元の位置に戻って再度挑戦するが、なかなか飛ばない。やはり警戒しているようだ。
お腹はすいているはずなので、鷹匠さんが丘をゆっくりと下り、鶏との距離をつめて行くと、よう
やく飛び掛った。
ここではほとんど食べさせず、すぐに鶏から引き離し、もう一度つっかかり挑戦。
一度襲えば、次はすぐに行くだろうと思ったのだが、どうも今日のコンロンはナーバス。なかなか
突っ込まない。また少しずつ距離をつめて行くとしゅーっと飛んで飛び掛った。
今度はがっつり食わせる。食べるのに集中してからは人が近づいても大丈夫なので、鷹匠さん
の指示で、子どもたちも恐る恐る近づき、間近で観察。
こんなに大勢いた参加者。
このくらいまで近寄り観察。おいらの持ち場はもっと近かったので役得。
うまいっ。
長いっ。
残酷ですか?生きるために食うのは当たり前のこと。今の時代、ほとんどの人はパックに入った
素材としてしか、あるいは既に調理済みのものしか目にしないけれど、誰かが殺してさばいて
くれている。
満腹になったコンロンに触らせてもらう子どもたち。たった今、鶏を襲い、バリバリ食らっていた
ワシに恐る恐る触るのだ。大人も触らせてもらう。いくら触っても大丈夫と言っても、いきなり
高い位置から手を出すのは、生き物を飼ったことがない人だ。
この後、わかんじき履いて雪の斜面を上り、肥料袋で尻滑り大会。
子どもたちを見守るうさ。
お昼はキジ鍋が振舞われた(養殖のだけど)。子どもたちはご飯食べて解散。
午後からは屋内で研修会。鷹匠さんのお話と、山大農学部教授の講演もせっかくだからと受講。
会場で久しぶりに昨夏以東、大朝日、月山の山頂で会ったSさんと再会。
帰路、おらいの山のあまりの美しさに車を停めて撮影。いつも見ているのと違う角度から。
この後、高速に乗ったらピンクに染まって、さらに美しかったが、撮影しようと車を停められる
場所に着いたらもう薄れていた。でもよい。おいらの目には焼きついた。
勿論、鍋も(笑)