公開講座
2010年 11月 10日
芸工大の公開講座へ。
今年は各地でクマの出没が多かったせいか、大入り満員だった。
田口教授の話は以前から何度も聞いているが、毎度小気味がよい。
ケモノたちが里に出るのは、山に餌がないから、と誰でも考えるが、今年のように市街地まで
クマが出てきてしまう理由に、「里がケモノを奥山に追い上げる力」がなくなったとする考えに
なるほどと思う。
これまでも里山の放置や耕作放棄地、収穫しない柿や栗などケモノを誘引する条件。犬が番犬
として機能しなくなったこと、狩猟圧の減少など、山だけでなく、里の側にも原因があるとする考え
に共感してきたが、今回はより整理されてきた印象。
出てきたクマを罠で次々に取って殺処分したり、間違った手順で奥山放獣することへの疑問も、
「あ、やっぱり思ったとおりだ」と、すっきりした。
すっきりしたが、現場レベルにはまだ浸透してないんだろうな、きっと。
おかげで貴重なお話しを聴くことができ、
何かしたいという気持ちが強くなりました。
改めてご挨拶もできて良かった☆
今後ともよろしくおねがいします!
山、特に積雪期はお互い帽子、サングラスなので、里で会ってもさっぱ
りわかりませんよね。
講座の間、斜め前方にいた、よく日焼けした人がそうかなーと勝手に
思っていましたよ(笑)
「昔もリンゴが熊に食べられたりしたけど新聞になど出なかったなあ」とお客さんが言ってました。確かに過剰な報道も見受けられますが、校舎や介護施設まで入ってくる昨今は異常ですね。
クマの存在そのものは、山形県民にとっては昔から身近なもので、山
でクマに会うのは当たり前だったし、山のなりが悪い年は里の柿や栗
に来るのもごく普通のこと。
ただ、最近は山里だけではなく市街地に出てしまうのが問題ですね。
そこまでクマが普通に来れる環境になっているということ。
食べ物の問題だけでなく、無意識のうちに人間側の防衛力がなくなって
いたということでした。
確かに最近は里に出るクマがガリガリにやせているとは限らないので
すよね。クマだってうまいものがあれば食いたい。野生では、強いもの
が食う。その縄張りをほかの生き物が防衛していなければ食っていい
のですから。